雨漏りは屋上から?外壁から?原因を切り分ける4つの見方

雨漏りで黒く染みて天井材がはがれ落ちた4階の天井

天井にシミが出たとき、まず知りたいのは「雨がどこから入っているのか」です。屋上が原因なのか、外壁が原因なのかで、直す場所も、工事の大きさも、費用も変わります。原因と違う場所を直しても、雨漏りは止まりません。

この記事では、3〜5階建てのビルやアパート、屋上が平らな戸建て(陸屋根)で雨漏りのご相談を受けたときに、当社が現地で原因を切り分けている順番を紹介します。

目次

1. 雨の降り方と漏れ方の関係を聞く

最初にお聞きするのは「どんな雨のときに漏れるか」です。建物を見る前でも、これだけでかなり絞り込めます。

  • 横殴りの雨や、風の強い日だけ漏れる → 外壁・サッシまわりの可能性があります。壁に雨が強く吹き付けられたときだけ、ひびやすき間から水が入るためです
  • 雨の量が多い日に漏れる/雨がやんでしばらく経ってから漏れる → 屋上や、ドレン(排水口)の詰まりの可能性があります。屋上に溜まった水が、傷んだ防水層から時間をかけて染み込んでくるためです

当社では、基本的に実際に雨が降っている日に確認に伺います。晴れた日に見ても、水の通り道が乾いていて分からないことが多いからです。

ご相談の際は「いつ・どんな雨で・どこに」漏れたかを、分かる範囲でメモしておいていただけると助かります。漏れているときの写真や動画があれば、大きな手がかりになります。

2. シミの位置を建物の断面で考える

次に、シミが出ている場所を、建物を縦に切った断面で考えます。

3階建ての建物の断面図。屋上の防水層・ドレン・笠木とパラペット・外壁・サッシ・ベランダの位置と、シミの位置ごとに疑う雨の入り口を示している
  • 最上階の天井の、中央寄り → 屋上の防水層やドレンを疑います
  • 最上階でも、外壁側の角や窓の上 → 外壁、笠木(かさぎ:屋上のふちの立ち上がり=パラペットの上にかぶせた金物)、パラペットを疑います
  • 中間階(最上階より下の階) → 外壁、サッシまわり、上の階のベランダを疑います。中間階の雨漏りは、屋上が原因ではないことが多いです

ただし、水は壁の中や床の下を伝って流れるため、雨の入り口とシミの位置がずれることもあります。シミの位置はあくまで見当をつけるためのもので、最後は現地で確かめます。

3. 屋上で見るポイント

屋上が怪しいときは、実際に上がって次のところを確認します。

  • 防水層の膨れ・ひび割れ、端の部分(端末)の剥がれ
  • ドレン(排水口)の詰まりと、そのまわりの防水層の傷み
  • 脱気筒や配管が防水層を貫通している部分、フェンスの支柱の根元

なかでもドレンまわりは、雨漏りの原因になっていることが多い場所です。落ち葉や泥で排水口がふさがると屋上に水が溜まり、ふだんは水に浸からないところまで水位が上がります。また、ドレンは防水層と金物の継ぎ目になるため、傷みが出やすい部分でもあります。

施工事例:江東区の4階建てビル

ドレンまわりの防水層が膨れて水が溜まった屋上
ドレンまわりの防水層が膨れ、水が溜まっていました

4階の天井に雨染みが広がり、天井材がはがれ落ちていた建物です。屋上に上がると、ドレンまわりの防水層が膨れて水が溜まり、排水口には泥と苔が溜まっていました。防水層全体も劣化が進んでいました。

この建物では、屋上の防水をやり直して雨を止め、天井裏を乾かしてから、天井の復旧までまとめて行いました。工事の流れはこちらの施工事例で紹介しています。

4. 外壁で見るポイント

外壁が怪しいときは、次のところを確認します。

  • シーリング(外壁の継ぎ目や窓まわりのすき間を埋めるゴム状の材料)の切れ・痩せ
  • タイルの浮き・爆裂(中の鉄筋が錆びて膨らみ、タイルやコンクリートを押し割る現象)、ALC(軽量気泡コンクリートの板)のひび
  • 笠木のつなぎ目、サッシの上の水切り

外壁からの雨漏りは、壁に当たった雨が小さなすき間から入り込み、壁の中を伝って室内に出てきます。入り口とシミの位置が離れやすいのが、屋上からの雨漏りとの違いです。

施工中の例:江東区の3階建てALCの建物

ALCの外壁のひびと、シーリングの劣化が主な原因でした。この建物では、屋上と外壁を同時に施工しています(現在施工中です)。

それでも分からないとき

雨の降り方とシミの位置、屋上と外壁の確認でも原因が絞りきれないときは、散水試験を行います。疑わしい場所に順番に水をかけ、室内に水が出てくるかを一か所ずつ確かめる方法です。時間と手間がかかるため、必要に応じて有償で実施しています。

応急処置は、室内の被害が広がっているときなど、緊急の場合に限って行います。原因が分からないまま、すき間をふさいだりシートをかけたりすると、水の通り道が変わって、かえって原因が分かりにくくなることがあるためです。まずは原因を確かめ、そのうえで直す場所を決めます。

原因が複数あるとき

屋上と外壁の両方が傷んでいる建物は、珍しくありません。建てた時期が同じなら、屋上の防水も外壁のシーリングも同じように年数を重ねているからです。

屋上は防水業者、外壁は塗装業者と別々に頼むと、工事のあとも雨漏りが止まらなかったときに「うちの工事範囲ではない」と、責任の切れ目で揉めることがあります。

当社では、防水とシーリングは自社の職人が施工し、塗装や左官などは協力会社と連携して、屋上から外壁まで窓口ひとつでお受けしています。詳しくは小規模ビル・アパートの一棟改修工事(屋上から外壁まで窓口ひとつで)をご覧ください。

まとめ

  • 横殴りの雨だけで漏れるなら外壁・サッシ、大雨や時間差で漏れるなら屋上・ドレンを疑う
  • 最上階の天井中央なら屋上、外壁側の角や窓の上なら笠木・外壁、中間階なら外壁・サッシ・ベランダ
  • 屋上はドレンまわり、外壁はシーリングとひびから確認する
  • 分からなければ散水試験。応急処置より原因の確認を優先する

雨漏りの箇所がはっきりしていて部分的に直したい場合は雨漏り修理のページ、屋上と外壁をまとめて直したい建物は一棟改修工事のページをご覧ください。

丸山防水工業は江東区の防水専門店です。江東区・墨田区・江戸川区を中心に、防水工事は自社の職人が施工し、工法に応じて最長10年の保証をお付けしています。雨漏りのご相談は、お気軽にお問い合わせください。現地の確認にスピード対応いたします。

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