江東区・3階建てALC造の一棟改修工事|雨漏り対策の屋上ウレタン防水・シーリング打ち替え・外壁塗装

蔦に覆われていた側面の外壁 施工前と施工後の比較

江東区の3階建て・ALC造の建物で、雨漏り対策の一棟改修工事を行いました。室内に雨染みが出ており、屋上の防水、外壁のシーリング、外壁の塗装と、雨の入り口になりうるところをまとめて直しています。

ALCの建物の雨漏りは、「屋上だけ」「外壁だけ」を直しても止まらないことがよくあります。パネルの継ぎ目(目地)やサッシ廻りのシーリングが切れていれば、そこからも水が入るからです。今回は足場を一度架けて、屋上から外壁まで一緒に手を入れました。

江東区の3階建てALC造の建物 一棟改修の施工前と施工後の外観
外観の施工前と施工後
目次

ご相談内容

今年の初めに窓サッシ廻りのシーリングを1箇所直させていただいたお客様で、その際に「年内に建物全体を直したい」とお話がありました。改めて建物全体を見せていただき、次の状態を確認しています。

  • 屋上:防水の塗膜がごく薄く、下地が透けてひび割れが多数
  • 外壁:ALCパネルの目地とサッシ廻りのシーリングが硬化・切れ。外壁の一部に欠けや割れ(爆裂)も数箇所
  • 正面:タイル面にひび割れと浮き
  • その他:外壁に蔦が繁茂、竪樋の一部から漏水、室内に雨染み
施工前の屋上 既存のウレタン防水が薄くなりひび割れが出ている
施工前の屋上。既存のウレタン防水が薄くなり、ひび割れが出ていました
屋上の既存ウレタン防水に広がるひび割れ
ひび割れは屋上の広い範囲に出ていました
ALCパネルの目地 硬化してひび割れた既存のシーリング
ALCパネルの目地。シーリングが硬くなり、ひび割れていました
正面のタイル面に出たひび割れと黒ずみ
正面のタイル面。ひび割れと黒ずみ
外壁に繁茂した蔦
外壁に蔦が繁茂していました

一棟改修にした理由

雨漏りの原因がひとつに絞れない建物では、部分補修を繰り返すより、足場を一度架けて全部直したほうが結果的に安く、確実です。屋上・シーリング・塗装を別々の時期にやると、そのたびに足場代がかかります。

今回まとめて行った工事です。

  1. 足場の架設(約480㎡)
  2. 屋上のウレタン防水(通気緩衝工法)
  3. ALC目地・サッシ廻りのシーリング打ち替え
  4. 外壁の爆裂補修、正面タイルの貼り替え
  5. 外壁塗装
  6. 蔦の撤去、竪樋の交換、換気口の交換・シーリング、テント生地・看板の撤去

防水・シーリング・小工事は当社の職人、左官・タイルと塗装は協力会社の施工です。工事の窓口は当社ひとつです。

建物の外周に足場を架けメッシュシートで囲った全景
足場を架けて、屋上から外壁まで一度に手を入れます

屋上防水工事(ウレタン通気緩衝工法)

屋上は2年ほど前に防水をしたと伺っていましたが、表面の塗膜がごく薄く、下地が透けてひび割れも多数ありました。ウレタン防水は規定の厚みがあって初めて防水層として働きます。表面に塗料を塗っただけでは、見た目は新しくても雨は止まりません。

今回は、既存のウレタン防水の上から通気緩衝工法で防水層をつくり直しました。平場とペントハウスの屋根を合わせて約47㎡(立上り別)です。

通気緩衝工法は、下地の上に通気緩衝シート(QVシート)を敷いてからウレタンを塗る工法です。既存の防水層の下に水分が残っていると、密着で塗ったときに膨れの原因になります。シートの下を通して水蒸気を逃がし、脱気筒から外へ抜きます。立上りは密着工法です。

  1. 高圧洗浄
  2. ひび割れ部の補修、既存目地材の撤去とバックアップ材・シーリングによる目地処理、下地調整
  3. プライマー塗布、通気緩衝シート敷設、脱気筒の取り付け。シートの継ぎ目にはジョイントテープを貼り、ローラーで圧着します
  4. ウレタン防水材を2層塗り重ね
  5. トップコートで仕上げ
屋上を高圧洗浄している様子
高圧洗浄で汚れを落とします
屋上の目地から既存の目地材を撤去する作業
屋上の目地から、既存の目地材を撤去します
既存の目地材を撤去したあとの屋上の目地を清掃する作業
撤去後の目地を清掃します
屋上の目地にバックアップ材を入れる作業
目地にバックアップ材を入れていきます
屋上のひび割れと目地をシーリングで補修したところ
ひび割れと目地をシーリングで補修
屋上に通気緩衝シートを敷いている様子
通気緩衝シート(QVシート)を敷いていきます
通気緩衝シートをローラーで圧着している様子
ローラーで圧着して下地に密着させます
通気緩衝シートの継ぎ目にジョイントテープを貼る作業
シートの継ぎ目にジョイントテープを貼ります
屋上に通気緩衝シートを敷き脱気筒を取り付けたところ
通気緩衝シートを敷き、脱気筒を取り付けたところ
通気緩衝シートの上にウレタン防水材を流して塗り広げる作業
通気緩衝シートの上にウレタン防水材を流して塗り広げます

排水口は改修用ドレンを差し込んで、新しい防水層と一体にしています。

屋上のウレタン防水 施工前と施工後の比較
屋上の施工前と施工後
ペントハウス屋根のウレタン防水 施工前と施工後の比較
ペントハウス屋根の施工前と施工後

シーリングの打ち替え(ALC目地・サッシ廻り)

ALCの建物で雨漏りの原因になりやすいのが、パネルの継ぎ目とサッシ廻りのシーリングです。今回はALC目地 約530m、サッシ廻り 約130m(30箇所)を、既存を撤去してから打ち替えました。塗装の前にシーリングを打つことで、塗膜がシーリングの上まで覆い、紫外線からシーリングを守ります。

既存のシーリングを目地から撤去する作業
既存のシーリングを撤去します
既存のシーリングを撤去した目地
既存のシーリングを撤去したところ
ALCの目地にプライマーを塗る作業
目地にプライマー(シーリングを密着させる下塗り材)を塗ります
サッシ廻りにプライマーを塗る作業
サッシ廻りも、プライマーを塗ってからシーリングを充填します
新しいシーリングを打ったサッシ廻り
新しいシーリングを打ち終えたサッシ廻り

外壁の補修と塗装

欠けていた箇所は、傷んだ部分を撤去し、補修材で埋め戻しました。正面のタイル面は、浮いていた部分を撤去して新しいタイルに貼り替えています(約30㎡)。浮いたタイルは注入で止めるのではなく、撤去して貼り替えるのが当社の基本です。

表面が割れて欠けた外壁の爆裂箇所
爆裂していた外壁。表面が割れて欠けていました
爆裂箇所を補修して塗装した外壁
同じ箇所の補修・塗装後
浮いていた外壁タイルを撤去したところ
浮いていたタイルを撤去したところ。このあと新しいタイルを貼ります

貼り替えたタイルは、既存と全く同じ色のものは製造されていないため、一番近い色を選んで施工しています。色味に差が出ることは事前にご説明しています。

貼り替えた外壁タイル 既存より色の薄い部分が新しいタイル
貼り替えたタイル(色の薄い部分)。既存と全く同じ色は作れないため、一番近い色を選んでいます

塗装は、既存の仕上げに合わせて砂骨ローラーでパターンを付ける3回塗りです。上塗りは水性シリコン系(エスケー化研 プレミアムシリコン)。塗装前には外壁に繁茂していた蔦を撤去し、高圧洗浄をかけています。

砂骨ローラーで模様を付けて塗装している外壁
塗装中の外壁。右側が塗装したところ、左側が塗装前です

付帯工事

足場があるうちに、次の小さな工事もまとめて行いました。

  • 劣化していた竪樋の交換(劣化箇所のみ)
  • ベントキャップ(外壁の換気口のフード)8箇所の交換、レンジフード用換気口廻りのシーリング
  • 傷んだ軒先テントの生地と壁面看板の撤去・処分(テント生地の貼り替えは別途)

換気口のフード(ベントキャップ)は、小さな部品ですが雨の入り口になります。古いフードは開口が横向きに近く、強い雨が壁を伝って吹き込みやすい形でした。新しいものは開口がより下を向いた深いフードで、壁面を流れる水や横なぐりの雨を受けにくい形です。室内側に水染みが出ているのに屋上や外壁に原因が見当たらないとき、換気口が原因だったということは珍しくありません。今回は塗装の前に8箇所すべてを交換し、壁との取り合いにはシーリングを打っています。

ベントキャップ 交換前と交換後の比較
ベントキャップの交換前と交換後
交換したベントキャップの外周に打ったシーリング
交換後、壁との取り合いにシーリングを打って仕上げています
古いベントキャップを外した外壁の換気口
古いキャップを外したところ
壁面看板の取付金物と錆汁で汚れたタイル
壁面看板の取付金物まわり。錆汁で汚れていました
壁面看板の取付金物を外したあとのタイル面
金物を外した跡
看板と取付金物を撤去した外壁
看板と取付金物を撤去したところ

こうした小工事は単体で頼むと割高になりがちですが、足場があるうちなら手間が少なく済みます。

費用の目安

今回の工事費は、足場・屋上防水・シーリング・外壁補修と塗装・付帯工事をすべて含めて、税込で400万〜450万円程度です。

一棟改修の費用は、建物の大きさ、足場の面積、シーリングの長さ、外壁の傷み具合で大きく変わります。同じ3階建てでも、タイルや爆裂の補修がなければ下がりますし、既存防水の撤去が必要なら上がります。実際の金額は現地を確認してからお見積りします。目安は一棟改修のページにもまとめています。

工期と保証

工期は2026年9月16日の足場架設から10月20日の足場解体まで、約5週間でした。順番は、足場 → 屋上防水 → シーリング → 外壁補修・塗装 → 付帯工事 → 足場解体です。

保証は、屋上のウレタン防水(通気緩衝工法)が10年、シーリングが5年です。

室内に雨染みがあり、屋上なのか外壁なのか原因がはっきりしないときは、まず建物全体を見させてください。雨漏り修理の流れや費用の目安は、雨漏り修理のページにまとめています。

防水・外壁改修工事は、適切な工法と確かな施工技術によって、建物の寿命を大きく延ばすことができます。有限会社丸山防水工業は、東京都江東区で祖父の代から三代続く防水工事専門業者です。自社職人が責任を持って施工いたします。

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