


施工概要
| 施工場所 | 新宿区神楽坂のマンション |
| 施工内容 | 共用廊下・外階段の長尺シート貼り替え、建物入口の塗床工事 |
| 建物種別 | マンション(共用部) |
| 使用材料 | タキストロン(廊下用長尺シート)、タキステップ(階段用ステップシート) |
| 施工期間 | 約9日間(2026年3月) |
お客様の悩み

今回ご依頼いただいたのは、新宿区神楽坂にあるマンションの共用廊下・外階段の改修工事です。
既存の長尺シートは長年の使用により全体的に色褪せが進み、特に継ぎ目部分はめくれ上がっている箇所がいくつもありました。雨水が継ぎ目から入り込んでいた形跡があり、シート表面にも水染みの跡が広がっていました。

踊り場では水が溜まりやすい構造もあり、下地の劣化が進んでいることが予想されました。また、建物入口部分の床も傷みが目立ち、見た目の印象にも影響が出ている状態でした。
施工のポイント
今回の工事で特に注意したポイントは4つあります。
①シート撤去時の下地確認
既存シートを撤去したところ、想像以上に下地の状態が悪いことがわかりました。シートの下には元々ウレタン防水が施工されており、長年の雨水侵入によってウレタン防水層がふやけて劣化していました。さらに、ウレタン防水の密着力が非常に強いため、シートの撤去には想定以上の時間と手間がかかりました。こうした問題は、シートを剥がしてみないとわからない部分です。
②旧接着剤の丁寧なケレン(除去作業)
新しいシートをしっかり密着させるために、旧接着剤やふやけたウレタン防水の残りを手作業で丁寧に除去しました。ウレタン防水の密着力が強く、通常の長尺シート撤去よりも大幅に時間がかかる作業でした。この下地処理の品質が、仕上がりの耐久性を大きく左右します。
③クラック部分のシーリング補修
下地にひび割れ(クラック)が入っている箇所は、シーリング材で補修してから新しいシートを貼り付けました。クラックをそのまま放置すると、そこから再び水が浸入して同じトラブルが繰り返される原因になります。
④塗床工事での居住者への配慮
建物入口の塗床工事では、工事中も居住者の方が通行できるよう、木板を設置して動線を確保しました。安全コーンやバーで作業エリアを明確に区切り、安全面にも配慮して施工を行いました。
施工の流れ
①既存シートの撤去

まずは既存の長尺シートを撤去します。シートを剥がすと、下地に施工されていたウレタン防水が雨水の侵入によってふやけ、大きく劣化していました。

剥がしたシートの裏面です。元々施工されていたウレタン防水がふやけてシート裏面にべったりと張り付いていました。ウレタン防水は密着力が非常に強いため、シートを剥がすだけでも通常の何倍もの時間がかかりました。放置していればさらに建物の躯体にダメージを与えるところでした。

階段部分では、防水層が水分を含んで膨れ上がっている箇所も見つかりました。これは水が内部に侵入していた明確な証拠です。
②下地ケレン・クラック補修

旧接着剤や劣化したウレタン防水をヘラで丁寧に除去していきます。地味な作業ですが、この工程を手抜きすると新しいシートが密着せず、短期間で剥がれの原因になります。

ケレン完了後、下地のひび割れをシーリング材で補修しました。白い線がシーリング材です。ひび割れを一本ずつ確認しながら、確実に充填していきます。
③接着剤の塗布

下地処理が終わったら、専用の接着剤を塗布します。櫛目ゴテを使って均一に広げることで、シートの密着性を高めます。
④長尺シートの貼り付け

接着剤の上に新しい長尺シートを貼り付けていきます。気泡が入らないよう、丁寧に圧着しながら施工を進めます。
⑤端末シール・仕上げ

シートの継ぎ目や端部をシーリング材で処理します。養生テープで周囲を保護しながら、隙間なく充填していきます。この処理が水の浸入を防ぐ最後の砦となります。
⑥塗床工事(建物入口)


建物入口の塗床工事です。まずプライマーを塗布して下地との密着性を確保します。塗料が乾くまでの間も居住者の方が出入りできるよう、木板を設置して通行路を確保しました。
⑦完成


廊下の長尺シート貼り替えが完了しました。新しいタキストロンのきれいな模様で、建物全体の印象が明るくなりました。階段にはタキステップを施工。滑り止め加工が施されており、雨の日でも安全に昇り降りできます。
担当者コメント
今回の現場では、シートを撤去してみて初めてわかった下地の劣化が印象的でした。表面からは多少の色褪せや継ぎ目の浮き程度に見えていましたが、実際にはシートの下のウレタン防水が広範囲にふやけて劣化し、防水層も膨れている状態でした。ウレタン防水の密着力が非常に強く、撤去作業には想定以上の時間がかかりました。
「見えないところこそ丁寧に」という気持ちで、下地のケレンとクラック補修をしっかり行い、新しいシートが長持ちする土台を作りました。
塗床工事では、入居者の方が毎日通る場所ということもあり、通行の安全確保には特に気を配りました。木板で動線を作り、安全コーンで区切ることで、工事期間中もストレスなく生活していただけるよう工夫しました。
共用廊下や階段の長尺シートは、日々の風雨にさらされるため、徐々に劣化が進みます。「まだ大丈夫」と思っていても、今回のようにシートの下では予想以上にダメージが進んでいることがあります。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
