ウレタン防水とは?費用・耐用年数・2つの工法の違いを職人が解説

ベランダや屋上の防水工事を調べると、必ず出てくるのが「ウレタン防水」という言葉です。実は、戸建てのベランダからマンションの屋上まで、もっとも幅広く使われている防水工法がこのウレタン防水です。

この記事では、江東区で防水工事を専門に手がける職人の視点から、ウレタン防水の特徴・費用の目安・耐用年数、そして意外と知られていない「2つの工法の違い」までを、わかりやすく解説します。

ウレタン防水とは?

ウレタン防水とは、液状のウレタン樹脂を下地に塗り重ねて、ゴムのような弾力のある防水層をつくる工法です。

最大の特徴は、継ぎ目(ジョイント)のないシームレスな膜ができること。シート防水のように材料を貼り合わせる必要がないため、排水溝まわりや立ち上がり、室外機の架台といった複雑な形状の場所でも、隙間なくぴったりと施工できます。ベランダのように入り組んだ場所が多く面積も限られる住宅では、このウレタン防水が選ばれるケースが大半です。

ウレタン防水が選ばれる3つの理由

排水まわりまで施工したベランダのウレタン防水
  1. 複雑な形状にも対応できる……排水溝・立ち上がり・配管まわりなど、シートでは納めにくい場所もきれいに防水できます。
  2. 継ぎ目がなく、雨水の侵入経路をつくらない……シームレスな膜なので、つなぎ目から漏れるという弱点がありません。
  3. 既存の防水層の上から重ねやすい……多くの場合、古い防水層を全部撤去せずに改修できるため、解体・処分の費用を抑えられます。

ウレタン防水には2つの工法がある

ここが、業者選びでいちばん見落とされやすいポイントです。ひとくちに「ウレタン防水」といっても、実際には密着工法通気緩衝工法という2つのやり方があり、現場の状態によって使い分けます。

① 密着工法

下地に直接ウレタンを塗り重ねていくシンプルな工法です。工程が少なくコストを抑えやすいため、乾燥した下地で、面積の小さいベランダなどに向いています。

ベランダで密着工法によりウレタン防水材を塗布する職人

② 通気緩衝工法(絶縁工法)

下地とウレタン層の間に「通気緩衝シート」を挟み、さらに「脱気筒(だっきとう)」という部材を設けて、下地に含まれた水分を外へ逃がす工法です。防水層の膨れ(ふくれ)を防げるのが最大のメリットで、屋上のように面積が広い場所や、下地に湿気が残りやすい場所に適しています。密着工法より手間と材料がかかるぶん費用は上がりますが、そのぶん長持ちします。

職人からの本音アドバイス

下地に水分が残っている屋上に、安いからといって密着工法で施工すると、数年で防水層がぼこぼこに膨れてしまうことがあります。「どちらの工法にするか」は、現場の下地をきちんと見て判断するのがプロの仕事です。お見積もりの際は、なぜその工法を選んだのかを説明してくれる業者を選ぶと安心です。

ウレタン防水の費用の目安

費用は工法と面積によって変わりますが、おおまかな単価の目安は次のとおりです。

  • 密着工法:1㎡あたり 約5,000〜6,000円
  • 通気緩衝工法:1㎡あたり 約6,500〜7,500円

このほかに、下地の補修費・既存防水層の状態・足場の有無などで総額は前後します。より詳しい費用感は、マンション防水工事の費用相場をまとめたコラムもあわせてご覧ください。

ウレタン防水の耐用年数とメンテナンス時期

ウレタン防水のトップコートを塗布する様子

ウレタン防水の耐用年数は、おおよそ10〜13年が目安です。ただし、これは「正しくメンテナンスをした場合」の話です。

防水層を紫外線から守っている表面の「トップコート」は、防水層本体より早く劣化します。5年前後でトップコートを再塗装するだけで、防水層そのものの寿命を大きく延ばすことができます。保証やメンテナンスの考え方については、防水工事の保証期間とメンテナンスのコラムでも詳しく解説しています。

逆にトップコートの劣化を放置すると、防水層本体が傷み始め、結果的に全面やり直しになって費用がかさみます。「まだ漏れていないから大丈夫」ではなく、定期的なメンテナンスが結果的にいちばん安く済みます。

こんなサインが出たら点検を

劣化してひび割れたベランダの防水層

次のような症状が見られたら、防水層が劣化しているサインです。

  • 表面のひび割れ・色あせ・チョーキング(触ると白い粉がつく)
  • 防水層の膨れ・浮き
  • 雨のあと、いつまでも消えない水たまり
  • 室内の天井や壁のシミ・カビ

とくに室内の天井や壁にシミが出ている場合は、防水層を越えて建物内部まで水が回っているサインです。雨漏りを放置するリスクについてのコラムもあわせてご確認ください。

まとめ

ウレタン防水は、複雑な形状にも対応でき、改修にも向いた使い勝手のよい工法です。ただし、密着工法と通気緩衝工法を現場に合わせて正しく選ぶこと、そして定期的なトップコートのメンテナンスが、長持ちさせる鍵になります。

有限会社丸山防水工業では、江東区・墨田区・江戸川区を中心に、自社の職人がお住まいや建物の状態を一つひとつ確認したうえで、最適な工法をご提案しています。ベランダ・屋上の防水で気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。雨漏りなどお急ぎの場合もスピード対応いたします。

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